サクラ大戦シリーズ


君よ・・・、花よ・・・。

ゲームをちょっとかじって遊んでる人でも名前だけは聞いた事があると思います。1996年にセガサターンで発売されて以来、今なお続く人気恋愛
シミュレーションゲームです。このゲーム、僕も初めはギャルゲーだと思って、ひいてたんですが、知り合いが滅茶苦茶面白いとしつこいほど宣伝
するので試しにドリームキャストが9900円セールをやってた所を狙って当時最新作だった3を購入しました。最初の話に、ウサギの怪人「シゾー」が
登場します。こいつ、なぜか手にでかい剪定ばさみを持っていて、「ウ〜サッサッサ!おいらは人間どもの楽しそうな声が大嫌いだピョン!
斬るピョン!ラビっと斬るピョン!!」と叫びながらはさみをチョッキンチョッキンして現れました。最初、これを見たときは思わず2万円スッた!!と
舌打ちしてしまいましたが、このゲーム、噛めば噛むほど味がにじみ出すスルメのようなゲームで、どんどんのめりこんでいきました。このゲーム、
女の子はたしかに沢山登場し、恋愛要素もあるため、ギャルゲーにとられがちですが、僕も遊んでみて分かったのですが、どっちかと言えばキャラ
ゲーです。主人公の大神 一郎も女の子達も「男」、「女」という固有名詞ではなく、一人の「人間」として作り込まれています。1から通して遊んで
みられれば分かりますが、大神 一郎と彼を取り巻く女の子達はシリーズを追うたび、年齢を重ね、成長してゆき、サクラ大戦4で結婚という大きな
テーマにぶち当たります。それと同時に、4では今までの敵を裏で操っていた「大久保 長安」が登場し、命が変わっていく過程を否定し、最後の戦い
を挑んできます。大神たちは今までの戦いで学んだ知識で荒れ狂う長安を説得し、米田中将に一人前と認められ、幕を閉じます。やってみられれば
分かりますが、このゲームを制作したスタッフの膨大な知識の深さ、妥協のない演出面の作り、そして場を盛り上げる音楽、どれもが一級品であり、
しかも見事にマッチしています。殆どの作品がドリームキャストやセガサターンでしか発売されていないのが残念なソフトです。しかし最近、やっと
プレイステーション2でも出るようになりました。この作品を作っておられる「広井 王子」さんの作品は他にも傑作が多いので、興味がある人は
是非手にとってみてください。払ったお金以上の感動と、知識を与えてくれる事は間違いありません。

ファミ通で「いい電子」を連載されておられる「みずしな 孝之」さんも、いい電子の3巻で、
サクラ大戦はギャルゲーじゃなかった!!と叫んでおられます。僕もこれを読んだ時は思わず
相づちを打ってしまいました。このみずしなさんが紹介しておられるゲームは、一般の有名ゲームからは
はずれた作品ばかり描いておられますが、実際結構面白いゲームが多いです。僕もタクシーを爆走
させる「クレイジータクシー」の存在はこの作品で知り、そしてめちゃんこハマりました。

 

 

 

 

 

 

 

番外編のシリーズも数多く作られています。これは2004年の9月にPS2で発売された「サクラ大戦5 エピソード0 荒野のサムライ娘」です。
サクラ大戦3のミニゲーム「光武ナックル」以来のアクションゲームでしたが、出来は上々です。4であれだけきれいに帝都編と巴里編の話に
決着を着けただけに、新キャラばかりが登場するこのゲーム、どんな出来になってるのかな?とドキドキしながらプレイしましたが、新しいキャラ達も
魅力溢れるキャラばかりでした。しかもこのシリーズ、番外編でもかなり力を込められて作られています。このゲームの他には、「サクラ大戦物語
ミステリアス巴里」や、ゲームボーイ版で2作登場しています。ただ、ゲームボーイ版は下請け会社に全面制作を任せてるせいか、キャラの魅力にも
ゲーム性にも欠けました。今後の展開も楽しみなシリーズです。

 

番外編

機動新撰組 萌えよ剣

おおっ、すきやきには九条ねぎっす!

なんか中古屋で平気で1000円を切ってる作品です。なんと「広井 王子」とあの「高橋 留美子」が手を
組んで作った作品です。こりゃすごいのが出来るのでは・・、と当時かなり期待してました。しかし実際に
出来上がったこの作品、なんか微妙です。ストーリーは、明治政府と手を組み、京都に封印された
「テトラグラマトン」という魔王を復活させようとする西洋の魔物集団「サンダードーン」と新撰組が衝突する
という幕末の歴史を完璧無視した結構面白い設定で、サブキャラ達にも魅力はあるんですが、演出面や
イベントがサクラ大戦に比べるとやや安っぽかった感があります。しかしこのゲーム、あまり流行らなかった
のは、RPGなのに、バトルがあまり面白くなかった事が一番の原因でしょう。しかもプレステ2であるにも
関わらず、敵やこちらの必殺技のアニメーションがほとんど皆無です。キャラクターのCGの出来も初期
プレステの頃より少しマシな程度です。発売元はエンターブレインですが、これだけ豪華なスタッフを招いて
いながら、何故、肝心の演出の部分に力を入れなかったのかいまだ分かりません。中身はまあまあいい
出来なだけに残念です。

 

ちなみにこのゲームに登場したマルケ・シュヴァンは、ティスリの死後、美姫を救った後どうなったんでしょう?妙に気になります・・。

 

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