ツインビー

雲からベルが出る!救急車がやってくる!!独特のシューティング!!

1985年にコナミから発売されたシューティングゲーム。2004年にはファミコンミニでも発売されました。このゲームは、当時、リアルな宇宙戦争
物のシューティングが多かった中に、ポツンと現れたポップなキャラクターが売りの変わったゲームでした。ゲームバランスも難しいゲームですが、
微妙に保たれていて面白く、何より、雲からベルが出てきてそれを取ってパワーアップしていくという発想が面白くてあれだけうけたのでは
ないでしょうか?最終面は、もし1機でもやられてしまったら一気に阿鼻叫喚の地獄に変わる所も油断できません。ただ、最後のボスの「スパイス
大王」は、初期状態でも楽に勝てるくらい弱かったのも当時ビックリした覚えがあります。その後、ツインビーも今後14年シリーズを出していき
ましたが、正直一番面白いのはこの初代ツインビーでしょう。あまりこれ以後のシリーズは知らない人もおられると思うので、順を追いながら、
その理由を追っていく事にします。

余談ですが、このゲーム、赤ベルを取ってバリアを張った瞬間に、タマゴの敵が画面内に異様に現れるのと、ベルに弾を撃ち過ぎるとハチに変わる
のだけは注意してください。でもハチは倒すと15000点の高得点になります。

 

 

ツインビー3 ポコポコ大魔王

ファミコンではひそかに3まで出てました!!

ツインビーは、1987年にディスクシステム、1994年にファミコンで続編の「もえろ!ツインビー」が登場しました。「ガトランティス」という新たな
侵略者と戦うストーリーで展開し、グラディウス張りの横スクロールステージも導入されていました。しかし、ゲーム性はツインビー1とそれほど変わら
ずそんなに僕はハマった覚えがありません。
 その次に発売されたのが1989年ファミコンで発売された「ツインビー3 ポコポコ大魔王」です。これは残機数を最高10機まで設定できたり、
難しさが選べたり、ステージの順番までカスタマイズできる「せってい」モードが搭載されていて、難易度も前2作よりもはるかに簡単になっていて
初心者でも遊べる仕様になっていたので、結構遊びやすく、今でも結構気に入っています。
 さらにその1年後の1990年にはゲームボーイで「ツインビーだ!」が出ました。これもいい感じにゲームバランスが整えられていていい感じです。
さらにこれは最終面まで行くとツインビー1の5人のボスと連続で戦うボスラッシュがあり、これは今でもファンの心をくすぐる演出で評価も高いです。
しかし、良作と呼べたのはここまででしょう。その後ツインビーはある病気にかかります。この病気のせいでシリーズの寿命を縮めてしまったとも
言えるでしょう。

 

出たなツインビーヤッホー!DELUXE PACK

キャラを売りたいのか、難しいシューティングが売りなのか、どっち?

1995年にPSでツインビー4にあたる「出たな!!ツインビー」とツインビー作品で今の所シューティングとしては最終作となった「ツインビーヤッホー
ふしぎの国でおおあばれ!!」がカップリングされた「出たなツインビーヤッホー!」が発売されました。もともと「出たな!!ツインビー」はアーケード
で発表され、1991年にPCエンジンでも発売されています。このゲームからツインビー機とウインビー機に乗っているパイロットが登場し、それに
メローラ姫というキャラが加わり、キャラゲーの要素が加わりはじめました。これがツインビーを崩壊に追い込んだ一端になったと僕は思っています。
登場するキャラに魅力がないと言ってるわけじゃありません。原因はもっと大きなものです。それはこの後のツインビーヤッホーでふれたいと思い
ます。このゲームではツインビーはためショットという新しい必殺技を得ていて、まだ後のシリーズに比べればキャラゲー要素の色は淡いですが、
何か、難しいといっても前4作にあった良きゲームバランスが失われている感が現れ始めています。このゲーム、ベルを撃って色を変えて取らないと
パワーアップできないんですが、最終戦あたりのステージになってくると敵の攻撃が激しすぎてベルの色が変えてられません。敵の動きも陰険で、
固い敵もいたずらに多く、難しいといっても初代のツインビーとはまた違い、面白くない難しさになっています。しかしこれはまだ発端にすぎません。
ツインビーヤッホーになるともはや末期がんが体中に転移した状態になっています。
 余談ですが、1993年にはPop'nツインビーがスーファミで出ていますがこれ

も「出たな!!ツインビー」と同じ事が言えます。これには「まどか」と
いう女の子が初登場し、さらにツインビーの病気を悪化させていく要因を増やしてしまう事になってしまいます。

これがシューティングとして最後を飾ったツインビーヤッホーです。ファミコンのツインビーから数えて(途中、アクションゲームとして発売された
レインボーベルアドベンチャーを含めて)8作目にあたります。途中、パイロットや敵の画像が出てしゃべったり、ツインビーが大空の上で敵機の
後ろに回り込むため反転したり、オープニングやエンディングには主題歌が挿入されていたりと、これだけ書けばものすごい豪華ないいゲームという
錯覚に陥りますが、その演出の一つ一つのあまりに寒いこと・・。ここまでやられるともう何もいえません!と思わず言いたくなるくらい寒いです。
この頃、ツインビーはラジオドラマをやっていたり、ケロロ軍曹を描いてる「吉崎 観音」がゲーメストという雑誌で出たな!!ツインビーのマンガを
連載していたりしましたが、そこで「ウィンビー国民アイドル化計画」という怪しげな企画を行っていて、1991年の「出たな!!ツインビー」の頃とは
比べ物にならないくらいキャラ(ギャル?)色が強くなりすぎていました。難易度も高く、オマケにゲームバランスもチグハグで、キャラクター見たさに
遊んでいた人はあまりの難しさにそっぽむき、旧来からのファンはこの作品全体に漂う独特の空気にもはや酸欠状態に陥ってしまい、評判は
よろしくなかったらしいです。前述しましたが、キャラクター路線に変えたのが悪いというわけではありません。キャラクターの可愛さを狙って作るなら
もっと難易度を低める処置が必要だったと思うのです。そうすれば、旧来のファンと新規のファンが入れ替わるだけで、もう少しツインビーの寿命を
伸ばす事が出来たと僕は思います。「二兎を追うものは一兎も得ず」ということわざがピッタリ合う作品で、結局旧ファンも新ファンも逃してしまう事に
なってしまった作品です。

 

スパイス大王に始まったツインビーの歴史は、上記の画像のラスボスで幕を下ろしました。なんかオタク趣味のいいところ勢ぞろいといった
ラスボスです。猫耳、メイド服、フランス人形をモチーフとしたロリコンっぽいデザイン、その筋の人じゃなかったらこれ見た瞬間に逃げるでしょうね。
実際このボス、しばらくダメージを与えると発狂モードになり、フランス人形の目の焦点が合わなくなり、滅茶苦茶なレーザー攻撃を連発してきます。
はっきり言って不気味です・・。しかも中でしゃべっているナンセンス大公の声はまともな人の脳をおかしくする毒電波に満ちています。興味がある
酔狂な人は中古屋で安くで売ってるので試しにやってみてください。

 

奇しくもツインビー生誕10周年記念で登場したツインビーヤッホーですが、この10周年を記念した作品で風のごとく散りました。
1998年には何を思ったかPSで「ツインビーRPG」を出しましたが、人気が無かったのか、それ以後、2004年にファミコンミニで再発売された
初代ツインビー以外、作品は登場していません。

 

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