大貝獣物語

ほのぼのした世界観と裏腹の濃厚でシリアスなストーリー

1988年にナムコから発売された「貝獣物語」という作品の続編として、1994年になぜかハドソンから発売されました。「貝獣物語」でオーラの玉に
封印したファットバジャーが、100年後のこの世界に甦ろうとしているのを防ぐのがこのゲームの大まかな流れです。今、知ってる人は少ないでしょう
が、高いストーリー性、当時の他のゲームに比べてビジュアル面が抜きん出て優れていた点は今でも評価しているファンの方が多い作品です。
ゲームの難易度もそれほど高くなく、遊びやすい点もこのゲームの魅力の一つです。ニンテンドーパワーの書き込みサービスにもこの作品、
エントリーされていた事がありました。当時、コミックボンボンがこれのマンガを連載したり、特集記事を組んでた事もありました。
ラストはすごくいい話で幕を下ろします。もしやった事がない人はやってみてください。おすすめできます。
このゲームはどうも個人的にラスボスは突っ込みたくなる箇所がいくつかありました。興味がある人は
ここからお入りください。

 

大貝獣物語2

2はあの複雑なダンジョン構成と激高のエンカウント率さえなければ・・、

大貝獣物語発売の2年後、1996年にスーファミのソフトとして発売されました。このゲームは、演出面的には1より上がったんですが、欠点も
同時に作ってしまいました。複雑なダンジョンに序盤から強い敵、さらに異常とも言えるエンカウント率の高さ・・、ゲームをおやりになれば分かります
が、ダンジョンの作り等も謎解きの要素を楽しんでもらうためにものすごく工夫されて作られているのがわかりますし、簡単な分、すぐ単調に陥った
1のバトルを緊張感あふれるものに変えるために難易度を高くしたのもよく分かる作品なんですが、この2つの要素が全体的に上手く噛み合って
ませんでした。そこが一番の痛手になってしまいました。しかし、1の時よりアイテム探しは面白くなっていて、何より、1の時はどうも敵の人間像が
もう一つ見えなかった部分がこちらでは改善され、敵に細かい性格設定を与えたり、敵の視点からもストーリーが流れる新たな演出で、より話に
入り込みやすくなりました。1同様、傑作である事には変わりありません・・。本当に惜しい作品です・・。あのエンカウント率と複雑すぎるダンジョンが
耐えられるという方なら、十分お腹いっぱいになるはずです。

 

 

左の画像のような感じで、主人公側だけでなく、敵側の視点でも話が流れます。このゲームの詳しい
内容は以前にもひろべえの
おすすめゲーム100でも触れてるので、ここでは割愛します。
大貝獣物語ほど、ラストボスにインパクトはなくなりましたが、代わりに、左に移ってる暗黒魔道士ダーク
の7人の側近が話を盛り上げてくれます。1はこれの逆で、あまりラスボスの手下に魅力あふれる
連中が少なかったです・・。このシリーズはこの後、ゲームボーイで1999年に「ミラクル・オブ・ザ・ゾーン」
というタイトルでカードバトルゲームが2作発売され、1999年と2000年には同じくゲームボーイで
「ポヨンのダンジョンルーム」というダンジョンRPGも2作発売されています。これらの後、現在に至るまで
このシリーズは今のところ続編が発売されていません。クセはありますが、面白いシリーズだけに
また続編を出して欲しいものです・・。

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

貝獣物語
おまけが豪華でした。

ついでですから、1988年に出た第1作目の紹介もしておきます。このゲームはゲーム自体の出来より、おまけを
使った遊びの発想の方が面白かったです・・。おまけの一つに「涙の密書」というものがあり、ゲームのある
時点にたどり着いた時、ゲームの中の主人公達が「涙の密書」を手に入れるシーンがあり、その時開けると、
主人公達にとって有益な情報が手に入る仕組みになってました。しかし、十中八九、そこに行き着くまでに
中身をあばいてる人が多かったですが・・。僕もあばいてしまった類です・・。このゲームは4人主人公がいて、
それぞれ別々のスタート地点から始まり、パスコマンドを使ってリアルタイムでキャラクターを変更出来ました。
このゲーム、豪華にも4人の主人公のフィギュアとでかいワールドマップまで付録で付いてました。これを使って、
主人公達の旅のさせ方をシミュレートしながら遊ばせる仕様でつけていたようです。昨今のゲームと違い、
単なる付録のキャラクターフィギュアにまで、ゲーム的要素を兼ねさせてる点は発想的には大好きなんですが、
このゲーム、肝心の本編はとにかくレベル上げがめんどくさいのなんの・・。ラストダンジョンでも敵の落す経験値は
わずか10ちょっと・・。1つレベルを上げるのに必要な経験値は約1000以上・・。苦痛以外の何物でもありませんでした・・。                                                                 
このシリーズは全体を通して発想はほんとに面白いのですが、こういうゲームバランスを欠いている欠点があるばかり
にファンを逃してるような気がします。惜しくてならないシリーズです・・。


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