迷宮組曲

可愛い顔した殺し屋級謎解きアクションゲーム

 

 

このゲームは、1986年にハドソンから発売された謎解きアクションゲームです。今なお、当時
を知る人からは、絶賛の声を浴び続けている名作ソフトです。主人公ミロンが魔人マハリトに
さらわれたお姫様を助けに行くという、当時当たり前のように氾濫していた王道ファンタジー
作品の一つですが、このゲームが他に無い個性を持ち得たのは、豊富な独自のアイデアに
尽きるでしょう。とにかく見所が多い作品です。例えば、タイトルの「組曲」という部分が示して
いるとおり、音楽面の演出に優れています。各部屋に隠された楽器の箱を見つけると、魔人に
奪われた楽器を取り返し、演奏会を兼ねたボーナスステージに行けます。楽器を取り返す度に
曲は完成していき、最後は当時のファミコンでは最高レベルと思われる楽曲にまで進化します
ファミコンの3音で、しかもまだ発展途上のこの年によくこんなもの作ったな、と感心します。
自由度もかなり高く、コインを貯めてお店で物を買ったり、自分で攻略ルートが決められる所
などもこのゲームの魅力です。ただ、このゲーム、難易度がかなり高いです。クリア出来ないと
いうレベルまではいきませんが、相当やり込まないとクリアには至れませんでした。最初の魔獣
を倒した時に手に入るクリスタルを持っていれば、ゲームオーバーになってもタイトル画面で
十字キーの左を押しながらスタートを押せば、コンティニューが出来たので、何度お世話に
なった事か・・。ちなみにこのゲームは8周クリアすると隠しメッセージが出ました。ただしセーブ
もパスワードも無いゲームなので、1周クリアするには攻略手順を熟知してても40分はかかるの
で、すごい気力が必要になりました。ちなみに、1周重ねるごとに、ボスの攻撃力と耐久力も
信じられないくらい上がっていきました。
ここに最後の8周目に出て来る最初の魔獣のダメージ画像をのっけておきます。興味があったら
見てください。8周クリアは心臓におもいっきり負担がかかるので、心臓の弱い方にはあまりおすすめできません・・。あと、タイトル画面に10秒間の
連打数を数える連打測定機能もついていたので当時の子供にはよくウケました。ちなみにこのゲームは当時、90万本売れました。
1993年にはゲームボーイで「ミロンの迷宮組曲」というタイトルでこのファミコン版の移植作も出ました。ただ、ファミコンに比べて難易度は極端に
低くなっていました。ただ、音楽は何曲も追加されていて、魔獣もファミコンとはデザインが変わっていたので、こっちはこっちでの楽しみがあり
ました。ただ、ファミコン版は今でも中古屋で結構見ますが、ゲームボーイ版の方は僕も見た事がありません。というか、僕もゲームボーイ版は
発売日に鋒鋩のおもちゃ屋を歩き回ってやっと見つけた覚えがあるので、今、発見するのはとてつもなく困難でしょうね・・。
PS2やGCのハドソンセレクションやGBAのファミコンミニで是非復活してほしかったのですが、残念ながらこのゲームは出ませんでした・・。

※2005年12月22日に発売されたゲームボーイアドバンス用ソフト『ハドソンベストコレクション Vol.3 アクションコレクション』に
収録されました。多機種には初移植となっています。タイトル画面の連射測定機能も当時のまま残っているのでファンとしてはたまらない一品です。

 

ゲームボーイ版 「ミロン」の迷宮組曲へ

 

 

ドレミファンタジー ミロンのドキドキ大冒険

癒し効果の裏に潜む呪いの出刃包丁!見た目に騙される事なかれ・・。

「THIS IS THE END OF EPISODE 1 SEE YOU AGAIN!」
ファミコンの迷宮組曲を8周クリアした時に出る隠しメッセ−ジですが、この時、2を出す気があったのか、
EPISODE1と表記されてましたが、実際に迷宮組曲の2作目が登場したのは10年後の1996年、ハードは
ファミコンの後継者だったスーファミも次世代機のプレステに押され始めていた時代になってからでした。
スーファミ末期に突如何の前触れも無く現れた続編ですが、もともとファンタジーっぽかった世界観が、
絵本のレベルにまでなって帰ってきました。実際に、ゲームも迷宮組曲とは全く違う内容で、ステージ
クリアタイプのアクションゲームと化していました。シャボン玉が武器という点は一緒ですが・・。
ストーリーは魔人アモンにさらわれた森の妖精エリスを助けにミロンが旅立つという、迷宮組曲の時より
もさらに一回り年下のユーザーを相手にしているようなストーリー展開でした。なぜか、話の途中に
ボンバーマンが脇役で出てきたりするのは見ていて楽しかったです・・。このゲーム、全体的な出来は
悪くなく、結構どんな人が遊んでも楽しめるゲームに仕上がっていて、迷宮組曲とはまた違った味わいが
あります。なんか、癒し効果というのか、見てるだけでほのぼのしてくるゲームです。アクションステージは
それほど難しい面はありませんが、ワールドが進むと、ボスはかなり強くなってきます。多分、慣れても
1回で勝つのは難しいボスが多いです。最後のボスのアモンに至っては、運でしか避けられない攻撃まで
仕掛けてきますので、そこらへんは往年のハドソンらしさを感じた作品です・・。

 

 

 

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