ロックマンワールド2

独特の雰囲気を漂わせるちょっと変わったロックマン

1991年〜1994年の3年間に渡って、ゲームボーイでも5作のロックマンが発売されていました。ロックマンワールドというタイトルで、一番初めに
出た1は、ファミコンのロックマン1と2に出たボスを4人ずつチョイスし、それにゲームボーイオリジナルキャラ「エンカー」という敵を新たに登場させて
展開が進む、ロックマンの外伝的シリーズにあたる作品です。以後、4作目までこれと同じスタイルで作られ、ゲームボーイ最終作となった5は、
全てゲームボーイオリジナルの8大ボスが登場し、さらに前4作に登場したクイントやバラードといったオリジナルキャラも全て総出演した豪華な
作品でした。この5作は後にローソンの書き換えシステムにも登録されていました。
 普通、大抵の人はゲームボーイで最高傑作だったとあげるのは内容がとても充実していた4や5をあげてますが、そこは個性派好きの僕、そんな
当たり前の物に目は引かれません。そこで僕が白羽の矢を立てたのは1991年12月に出たロックマンワールド2です!なんとこのゲーム、1991
年7月に1を出したわずか5ヶ月後に発売されています。驚異的なスピードです。
さて、肝心の内容ですが、ゲームボーイでも画面は当時の他のゲームと見比べてもずっときれいで、内容もファミコン版に決して引けを取っていませ
んでした。このワールド2は、ファミコンのロックマン2と3のボスをそれぞれチョイスして、オリジナルの「クイント」というボスが加えてあります。
このゲーム、ワールドシリーズ中唯一ステージ曲までファミコン版の物とは違う、オリジナルの曲が使われています。さらに、やった事がある人は
お分かりになると思いますが、この曲がまた、すっごい電子音バリバリの曲です。しかし、なんか妙に味があり、強烈に耳に残るので、今でもこの
曲、口ずさめたりします。難易度もロックマンシリーズでは信じられないほど簡単だったのもこのゲームの特徴の一つです。

 しかし何より今作ですごかった点は、タイムマシンで過去へ行ってDr,ライトを殺す!というすごい着眼点に目をつけたワイリーの発想力でしょう。
しかしこのワイリーが盗んだタイムマシンは欠陥品でした。そこらへんがワイリーっぽくてマヌケでいいのですが、しかし欠陥品とはいえ、未来に行く
事は出来ました。そこでワイリーは計画を急遽変更し、未来に行って、未来の自分と結託し、戦えなくなったロックマンをさらってきて、現代で
改造手術を施します。そうして出来上がった「クイント」というロボットを使って自分同士殺し合いをさせるという、ロックマン史上前代未聞の計画を
練ってロックマンに戦いを挑んできます。しかし、未来と言っても、どれぐらい未来までワイリーは行ってきたんでしょうか?少なくともロックマン&
フォルテよりずっと未来に飛んだ物だと思われますが、この時この計画に協力した未来のワイリーも、どうせ失敗するこんな計画に肩入れするより
この頃なら最後のワイリーナンバーズ「ゼロ」の制作に入っていたでしょうから、ゼロやフォルテの設計図、また、ロックマンがこれからどんなパワー
アップをしていくのかを過去のワイリーに教えた方がよっぽど有意義だったと思うんですが、それは野暮な突っ込みってやつですね。

 

ゲームボーイ版は超豪華!!なんとワイリーは毎回2つもお城を持っています!しかもシリーズの大半は、宇宙にも基地を持っているので、
その世界征服計画の規模はファミコン版よりも上だったのかもしれません。シリーズ最終作となった5ではなんと宇宙に浮かぶ小惑星をまるごと
基地にしていました。このワイリー博士、他に仲間はおらず、いつも一人で世界征服計画を練っています。はっきり言って人間技じゃありません!
 ちなみにワールド5の最後のボスはワイリーではなく、「サンゴッド」という旧文明の生み出した破壊兵器でした。これも意外なオチでビックリした
覚えがありました。ひょっとしたら恒例のワイリーの土下座が5にはないんじゃ・・、と不安に思ってましたが、ちゃんとエンディングでやってくれ
ました。5でもワイリーが裏で糸を引いているのはゲームをやる前から丸分かりでしたが、それでもアースが「このままではあのお方に会わせる顔が
ない!」とワイリーの事をあのお方呼ばわりした時は思わず笑ってしまいました。

 

これが未来の改造されたロックマンこと、「クイント」です。改造されたロックマンだけに、その能力は
未知数です。一体どのような激しい戦いがロックマンを待ち受けるのか!?・・、と書けたらいいんですが
実はこのクイント、ロックマンシリーズ最弱というくらい弱いです。よくシリーズ最弱はトードマンとあげてる
人多いですが、彼はレインフラッシュという、立派な画面全体に酸性雨を降らせる事が出来る分、
クイントより強いといえます。このクイントは、ズバリ、ホッピングと、その場で地面を掘る以外、一切何も
出来ません。こんなヤツを8大ボスの後釜に置いたDr,ワイリーは一体何を考えてたのか・・。
ちなみにこのクイント、耐久力だけは普通のボスの1.5倍ほどありますが、倒すとぴゅ〜っとどっかへ
行っちゃいます。この後、クイントはどうなっちゃったんでしょう?わかんない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

このワールド2はワイリーマシンも他のシリーズとは違った味を出しまくっています。いつもワイリーは
巨大なマシンを毎回用意してきますが、このゲームでは、なんかいかにも安上がりで急ピッチで仕上げた
ようなマシンに乗ってきます。なんか攻撃も安っぽいです。爆弾を出す、足の爪を飛ばす、ジャンプする
の3つのみです。しかしこのマシンの魅力はこれだけではとどまりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

なんと上から半分は飛行機になってました!!この飛行機は他のマシンとドッキングして、更なる能力を
得る事が出来ます。今までのマシンのようにエマージェンシー状態になったら攻撃が暴走する仕様の
方が強かったのでは・・。この演出もロックマンシリーズ全般を通して変わっている演出の一つです。
さて、この後、ワイリーはどんなマシンと合体するのでしょうか?

 

追記:今回のワイリーはなんか小人のように小さいです。当時、すっごい疑問に思ってました。

 

 

 

 

 

 

 

これまたヘボそ・・、いやいや、この小さい機体の中に溢れるパワーを秘めているであろう斬新なマシンを用意してきました!!ちなみにクイントの
忘れ形見「サクガーン」が3形態通しての弱点武器ですが、このサクガーン、面白い武器なんですが、使いどころがはっきり言って無いです。
これを使ってワイリーに攻撃しても何故か自分もダメージを食らいますし、ステージ中もこれ無しで困る箇所は1箇所もありません。何故、当時の
説明書には「なくてはならない大切な武器」と書いてあったんでしょう?こればっかりは僕も意味不明です。ワールド1の時は「ミラーバスター」が
無いとワイリーマシンにダメージが与えられなかったので説明書の説明書きにも納得してたんですが・・。
ちなみにこのワイリーマシン、全ロックマンシリーズ中最弱なので、ロックバスターだけで余裕で勝てます。

用意していたマシンを全て破壊されたDr,ワイリー!今回は恒例の土下座をする暇も無く宇宙へ逃げます
「待て〜!ドクターワイリー!逃がさないぞ〜!!」
ロックマンもすぐにラッシュに乗ってワイリーの後を追いかけますが、ヘボそうに見えて、あの小型艇、
意外な速さでロックマンの追跡を逃れます!!

 

 

 

 

 

 

 

 

業を煮やしたロックマンはついにミサイルを発射します。すごい展開!!

他のシリーズでは見られない、おもしろ・・、いえいえ、過激なエンディングです。

「あったれ〜!!」

 

 

 

 

 

 

 

ナイスショーット!!

 

見事なくらいクリーンヒットします!!その後、ワイリーの宇宙船は大爆発をおこし、
そして・・、

 

 

 

 

 

 

 

お星様になって地球に墜落していきました!墜落現場に浮かぶ涙のドクロ雲。土下座のシーンはないものの、これだけで十分笑わせてくれます!
しかし宇宙にまで届くドクロ雲をあげる爆発って・・。一体あの小さい小型機にどんな燃料を積み込んでいたんでしょうか?ちなみに皆さんご承知の
とおり、ワイリーはこんな事くらいでは死にませんでした。ゴキブリ以上にタチの悪いじいさまです。

 

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