ここではひきつづき管理人のおすすめ作品(?)を紹介していきます。まず前回一番載せなきゃ!と思って忘れてたゲームとマンガを紹介
してから小説と映画の方を書いていきたいと思います。

風の騎士団

左記の三冊は全て1994〜6年頃にかけてエニックス(現スクウェア・エニックス)
出版より発売されたガンガンコミックスの作品です。ガンガンというと今では
鋼の錬金術師かかなりマニアックなゲームマンガばかり載ってる一般の客層と
離れた印象を受ける雑誌ですがこの頃は結構読めるマンガが多く、周りの友達も
よくジャンプとセットで買ってきたり、後に紹介するぷりん帝国というマンガに至っては
マンガなんか普段は読まないうちのおかんでもこれだけは毎回欠かさず読んでいた
ので今より一般との距離も保ててたしマイナーですがレベルが高い作品がそこそこ
あった雑誌だったのでしょう。
さて、この増田晴彦という人の作品、今では考えられませんがガンガンの中では
硬派な内容のファンタジーを描く人でした。ナーガスというマンガで有名になった
らしいですがすいません、僕ナーガスを読んだ事がないのでナーガスについては
何も描けません。この風の騎士団という作品、僕はこれを一番おすすめします。
僕も20代半ばにさしかかっているのでちまたに氾濫するフニャフニャファンタジーなんて
気恥ずかしくて読めたもんではありませんがこれは今でも読めます。
魔物と契約を結んだ二ヴラス帝国を竜騎士マズルが率いる竜騎士団がその野望を
阻止していく王道ストーリーですがところどころに読ませる部分がかなり多いのです。
多分誰でも一回は通る人生の迷い道的な内容や、女の子にいいところを見せようとして
もう少しで取り返しのつかない失敗をしそうになりマズルに思いっきりどつかれるゼファ、一人で悩んでるゼファに「もっとがんがん怒られろ!それがガキの仕事だ!一度
そうやって思い知った人間は二度は同じ失敗をしねえ!」とゼファを叱咤激励する
ダナルカンテの親父、マズルと二ヴラス皇帝ハラルドの奇妙な関係、帝国に魂を
売った父を仇と追いかけるカムシンなど、読みどころめちゃ多いです。わりかし
古本屋さんに結構置いてあるので今も手に入れやすいマンガだと思います。
残念な事に、このマンガどうも途中で連載を打ち切られたらしく、話がこれからって
いう所で終わっています。単行本は5巻までしか出ていません。当時、なんで
忍ペンまん丸があんなに続いてこっちが終わるんだと怒りに燃えました。
あと、左に載せてるサーガ・オブ・ドラゴン、これも面白いです。ただ風の騎士団には
負けていると思いますが・・・。超新世モンスターロード、一風変わった怪獣ものです。
ある意味面白いので一度ご一読されるといいと思います。
今はファンタジーというともっぱら可愛い女の子が武器やら魔法やらを振りかざして
戦うといった内容のものが氾濫していますが、元来ファンタジーというのは
どんな内容のものがあってもいいのではないでしょうか?ドラクエがはやった頃
みたいに指輪物語風の中世ファンタジーこそが王道だと憤る知り合いもいますが
そんな狭い物ではなく、現代の学校が舞台であってもいいし、遠い未来世界の
話でも構わないし、それこそ夫婦喧嘩でもファンタジーの材料に出来ます。
中世ファンタジーもその時代に書かれたから名作として残ってるわけで現在の
ファンタジーなら現在の時代をモチーフにして書いてもいいわけです。何も
無理矢理異世界なんか書かずとも書けます。そういう意味ではメジャーの
作家さんよりもマイナーな作家さんの方がずっと自分の世界を創ってる人
多いです。話がそれますが、ゲームのファイナルファンタジー、7や8になってから
中世ファンタジーじゃなくなってこんなのファンタジーじゃねえって憤る人も
いましたが僕は立派なファンタジーだと思っています。ただ、7や8は
話の伏線の張り方が中途半端で見てても全然引き込まれる話じゃなかったのが
残念でした。それは9についても言えます。7はまだ面白かったのですが・・。FF10は見事に良く出来た作品だと感心しました。10−2も
こんなのFFじゃねえ!と言う人いましたがこれも現代のエンターテインメント性を取り入れた新しいファンタジーでしょう。
長くなりましたがファンタジーというのは人間そのものの夢や希望、はたまた絶望をより良く描いてるもののことの総称だと僕は思うのですが
皆さんどうでしょう?僕の描いた「蛇巫女」も散々これのどこがファンタジー?と言われましたが僕は今でも胸を張ってファンタジーと言い切ります。

 

 

 

天地創造シリーズその1 アクトレイザー

エニックス(現スクウェア・エニックス)の隠れた名作です。これほどの名作を前回載せていなかったのはまさに管理人の不徳のいたす所です。
すいません。このシリーズ、1995年に発売されたスーパーファミコンの「天地創造」は知っておられる方多いでしょうがその源流をさかのぼって
いくと1990年12月発売の「アクトレイザー」にまでたどりつきます。案外この辺ノーマークの方いらっしゃるんじゃないでしょうか?
これ、自分がヘビーユーザーを名乗る方なら一度は体験すべき作品です。ライトユーザーさんにはちょっと難しいかもしれません。
このアクトレイザー、一言で言って、かなりキテます。もう色んな意味で。主人公からしてなんと神です。これ以上の主人公はいません。
普段は自分の実体を持っていない神ですが、魔物から大地を取り戻すために、石像に魂を宿して戦地に赴きます。実はこのゲーム、最初に
その面白さに気づいたのは弟で、僕は後ろで見てるだけでした。一見簡単そうなアクションゲームに見えますが、自分でやってみたら、鼻血が
噴出しそうなくらいムズいゲームでした。でもいい。何がいいっていったら全てとしかいいようがありません。ボスのデザインからその世界観、
エンディングに至るまでものすごい情熱で作られていて、そのあまりのすごさにプレイしながら大笑いしてしまいます。アクション面をクリアすると
今度はクリエーションといって、自分の部下の天使に人間達を導かせるシミュレーション面になります。画面はのどかでどんどん文化を発展
させていく人間達を見ているのはすごい楽しいのですが、反面休む事無く、人間の村に悪魔が攻めてきます。マップにある魔法陣を破壊しない限り
いくらでも攻めてくるのでその忙しさといったら・・・。育てるだけじゃなく地震や雷で人間を殺す事も出来ます。さらにマップの隠れた場所に雷を
落したり、太陽光で照らすとアイテムが見つかったりともう最高にやりごたえ満点!最終面には最後のボスであるサタンに行き着く前に今までの
ボスととおしで戦うボスラッシュがあります。それだけならわりかしそこらへんのアクションゲームにもありますがこのゲームの凶悪な点は、
ボスを倒しても一切アイテムが出てくるわけでもなければライフも回復しないところ。さらに大抵のアクションはボスのライフや攻撃力が以前より
上げてあるだけで、動きのパターンにまで手が加えてある作品は案外少なく、結構連チャンで出てきてもスイスイと勝っていけるものですが、そこは
我々のアクトレイザー、そんなぬるさじゃありません。なんとボスのライフや力ではなく、スピードが異常としか言いようがないくらい上がってます。
とても同じボスとは思えないくらい・・。例えて言うなら、以前がJRの普通列車くらいのスピードだとしたら、最終面のはリニアモーターカーと
いうくらい。僕も最終面でノーダメージで倒せるのはツタンカーメンの頭が宙に浮いてるボスくらいです。
今の所僕も最終面の有効な抜け方はダメージ覚悟で相手の懐に潜り込んでひたすら斬りまくり、残機の数にものをいわせての玉砕
戦法しか攻略法を見出せませんでした。弟も同様です。そんな異常なゲームなのでエンディングは滅茶苦茶感動します。話もすごくいいですし。
しかしこのゲーム、後に「アクトレイザー2」が登場しますが僕はこっちはやった事がないので詳しくは知らないのですが、シミュレーションが
無くなっていて、アクションシーンのみのゲームになってしまったそうです。アクション、シミュレーションが互いに融合し、絶妙のハーモニーを
かもし出してるからこそのアクトレイザー、2は人気が無かったのかついに3が出る事はありませんでした。このシリーズ、後にソウルブレイダー、
ガイア幻想記と形を変え、天地創造の道へと歩んでいきます。しかし2のこの失敗はどうも1をやったプレイヤーのブーイングを聞き入れて犯した
失敗だったようなのです。アクションとシミュレーションを別々にしろといった意見があまりに多く、結果的にそういう形になってしまったそうです。
しかしこの野次を飛ばした人たちはその2つが融合してるからこその面白さということに全然気づいてなかったのでしょうか?残念でなりません。

天地創造シリーズその2  46億年物語

これもアクトレイザー並みにキテる作品ですね。主人公はなんと原始の海で生まれた金魚みたいな魚です。今こんなゲーム探してもおそらく
無いでしょう。変わった魚といえばシーマンくらいのもんです。あと、この1991年当時ゲームボーイで魚が大型の魚やダイバーから逃げながら
餌になる弱小魚を細々食っていく「うぉーズ」というゲームがありましたが、すいません、話が脱線してしまいました。この一番弱い魚から様々な
くらげやさめらしき敵を食べて経験値を稼ぎ、その稼いだ経験値をひれや牙や体格といった要素を鍛えていきどんどん進化させていきます。
やがてひれが手や足に進化していき、恐竜や人間にもなれます。ただし人間になるのは相当難しいですが無茶苦茶強くなります。恐竜以上に・・。
ステージは全部で5つあり、原始の海から始まり、人類登場寸前で話は幕を閉じます。話はかなりいいです。特に恐竜絶滅の後の死んで霊に
なってしまったが、もう肉食恐竜の襲撃を恐れずに親子仲良く永遠に暮らせると言っているトリケラトプスの親子は物凄く悲哀を漂わせています。
重い話ばかりでなく、笑えるイベントも数多く用意されています。ステージ4の山を鳥になって雲の上まで飛んでいくと火星人に会えるとか、
イエティの代々の怨念などは面白いです。このシリーズは全シリーズ通してテーマが深く、ゲームとしても良く出来た物ばかりなので是非おすすめ
します。あと、このゲーム、体の進化のさせ方具合でどんな生物にもなれます。怪獣みたいな鳥も作れますし、魚の頭をした牛みたいな生物にも
なれます。つまりカスタマイズ次第で進化の過程は無限大にあるのです。しかも図鑑に残しておいてアイテムを使って前の進化形に戻る事も
可能です。おいしいですこのゲーム。アクトレイザーにしてもこのゲームにしても操作に多少難があるのは残念ですが、当時はまあそういう
ゲーム多かったので気にしなければ十分楽しめます。要は慣れです。

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